小 熊 座 2026/2    №489 当月佳作抄
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当月佳作抄 2026年2月 №489

ムツオ推薦

人形に眠らぬ時間冬日向
渡辺 誠一郎
喉過ぐ風呂吹大根再稼働
春日 石疼
釣瓶心中化生の狸ぶら下がり
小島 ノブヨシ
麻痺ときに陶酔アケビ裂けている
沢木 美子
山眠る太平洋の陽を抱き
土見 敬志郎
重工業の煤煙衝きて鴛鴦渡る
増田 陽一
冬のバス停背といふ崖持ちし列
仁藤 さくら
ほうき星のやうに冬至の夜汽車ゆく
小田島 渚
除染袋の厳傾れて冬の鵙
植木 國夫
いつどこで母を離した鎌鼬
佐藤 茉
遠望のスカイツリーと注連飾
瀨古 篤丸
聖しこの夜鍋底を磨きつつ
丸山 みづほ
氷柱より落ちる光は蝶のむれ
𠮷野 和夫
地の温み賜り寒の菊となる
大西 陽
凍星を零さぬように校了す
千倉 由穂
その沖に灯あり家あり冬木の芽
村 一草
凍雲や岩手の山はみな叙事詩
池之端 モルト
咀嚼する山羊に鬚ある寒さかな
斎藤 真里子
雪原の馬の眼が澄み圧される
夏谷 胡桃
あの世はよきところ山茶花の坂道
髙野 香
天狼を飼ふ狼の地になくば
羊 洵
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