下野おくのほそ道吟行会      5/17〜18
大雄寺にて

枕返しの幽霊図が有名です
大雄寺にて
雲巖寺

木啄も庵は破らず夏木立
(芭蕉句碑)
夕食前の句会
大雄寺の白雲木

雲巖寺石段の著我の花


雨の匂いのどこかに雲雀栃木なり    高野ムツオ

雀蜂も熊ん蜂も来よわが句座に   
  高野ムツオ高野  〃



主宰特選句 (主宰評)

薊から蝶の風土記が始まれり         白田喜代子
(発想が斬新である)

田どころの田ごとの光山法師         平松弥栄子
(中七が良い)

 千体仏わが衣きせて霧の夏         遠藤 秀子
(発想がユニーク、中七が霧が着せているのか読みが曖昧

秀逸

禁猟句空駈けてきし藤懸かり         平松弥栄子 
(中七下五の発想よし、上五が効いていない)

天皇もばせうも好きな松の花         浪山 克彦
 
(発想が斬新)

黒羽はかさねの里ぞ鉄線花         吉本みよ子
 
(中七と鉄線花がダブっている)

老鶯に誑(た)らされわたる地獄かな    安藤つねお
 
(前書きが必要)

山彦の通る道の辺山法師          小笠原弘子
(道の辺と言わず道と断定する)

入選

夏の霧九尾の狐つれてくる         佐藤きみこ

山霧の濃くて玉藻の前が来る       若狭 歌子
(中七が説明的)

霧中に妖狐の臭い那須十湯       渡辺誠一郎

夏霧は千体仏のため息なり        大森 知子
(夏霧とため息が付いている)

夏の霧殺生石を孤島とす         佐藤きみこ
(出来ている)

石が石護る那須野に夏の霧       早乙女 未知
(石護るが少し言い過ぎている)

深山蝶死へ誘うなら胸に来よ      白田喜代子


翁の碑夏山を背に清々し           菅野 茂甚
老鶯や今日も毒吹く硫氣孔         千田 稲人
花桐の地熱ぐもりを灯すかな        広田 エイ
バスを容れ遠浅の那須夏の霧       我妻 民雄
著莪の道にいざなう笑顔羅漢様      沢口 和子
花うぐひ真上より見て日暮れけり      中井 羊子
百磴を登れば青き幽霊図          永野 シン
半日の芭蕉の道や竹落葉          高橋 昭子
雲巖寺牡丹の渦が濡れさぼつ       武田香津子
円窓(えんそう)の武家好みなり若葉冷え 相沢ふさ
句碑囲むみちのく訛りや落し文       福原 栄子
殺生石の夏霧に私かかれそう        松本 廉子



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